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[CES2026 イノベーションアワード受賞] ISOCELL HP5:より多くの光を取り込む0.5㎛ピクセルイメージセンサ

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サムスン電子半導体部門は「CES 2026」を控え、合計7件の「CES イノベーションアワード」を受賞し、半導体技術が私たちの生活にもたらす革新を改めて証明しました。 その中でも、Imaging部門でイノベーションアワードを受賞したISOCELL HP5 は、業界で最も小さい0.5㎛ピクセルを採用した世界初の2億画素イメージセンサです。

より小さなピクセルでより多くの光を取り込み、鮮明な画像を実現するISOCELL HP5のピクセル革新を牽引した開発者、Sensor設計チームのホン・ソクヨンTL、Sensor PAチームのキム・チャンヒョンTL、Pixel開発チームのキム・ジュノさん、そしてSensor Solutionチームのビョン・サンウさんにお話を伺いました。

ISOCELL HP5イメージセンサーを開発した4人のエンジニアが、明るいスタジオで一緒に立ち、カジュアルな服装でマルチトーンのグラデーションの背景に身を包みました。
(左から) ホン・ソクヨンTL、ビョン・サンウさん、キム・チャンヒョンTL、キム・ジュノさん
ISOCELL HP5イメージセンサーを開発した4人のエンジニアが、明るいスタジオで一緒に立ち、カジュアルな服装でマルチトーンのグラデーションの背景に身を包みました。
(左から) ホン・ソクヨンTL、ビョン・サンウさん、キム・チャンヒョンTL、キム・ジュノさん


Q. CESイノベーションアワードを受賞したISOCELL HP5について紹介してください。

ホン・ソクヨンTL
: ISOCELL HP5は、業界で初めて最小の0.5㎛ピクセルを採用し、2億画素を実現したイメージセンサです。プレミアムスマートフォンに求められる多様なカメラ機能に対応し、高解像度撮影、より進化したズーム、シングルフレームHDR(High Dynamic Range)など、高画質なイメージングに最適化されています。

センサー設計チームのタスクリーダーが、工場いっぱいの屋内のワークスペースに座り、インタビュー中に笑顔を浮かべています。
ホン・ソクヨンTL、Sensor設計チーム
センサー設計チームのタスクリーダーが、工場いっぱいの屋内のワークスペースに座り、インタビュー中に笑顔を浮かべています。
ホン・ソクヨンTL、Sensor設計チーム


Q. ピクセルが小さくなるほど受光能力が低下すると言われますが、ISOCELL HP5はどのようにこの課題を克服したのでしょうか?

キム・チャンヒョンTL
: ピクセルサイズが0.5㎛へと縮小されることで感度が低下する問題を解決するため、ISOCELL HP5では初期開発段階から複数の革新技術を導入しました。
DCC(Deep Trench Isolation Center Cut)構造、High Sensitivity DTI(High-S)、TiO₂¹⁾、HRI²⁾ レンズなどの最適化されたプロセスにより、小さなピクセルでも光を効率的に吸収し、電荷飽和容量(FWC, Full Well Capacity)を十分に確保できるよう設計しています。
特にHigh-Sによって従来DTI構造の反射効率を高め、小型ピクセルでの感度低下という限界を多角的な技術で克服しました。

センサーPAチームのタスクリーダーが、工場いっぱいの屋内のワークスペースに座り、インタビュー中に考え込むように微笑んでいます。
キム・チャンヒョンTL、Sensor PAチーム
センサーPAチームのタスクリーダーが、工場いっぱいの屋内のワークスペースに座り、インタビュー中に考え込むように微笑んでいます。
キム・チャンヒョンTL、Sensor PAチーム


Q. 多くの技術が盛り込まれたISOCELL HP5の中で、DCC構造は実際の画質にどのような影響を与えましたか?ユーザーが特に体感しやすい改善点も教えてください。

キム・ジュノさん
: ISOCELL HP5では、DCC構造によって光を受けるフォトダイオード(PD)の面積を確保し、FDTI(Front Deep Trench Isolation)によってPDの垂直方向の体積を拡大しています。さらに、蓄積された電子をFD(Floating Diffusion)へ安定的に転送するため、D-VTG(Dual Vertical Transfer Gate)構造を採用し、超小型ピクセルでも安定した電荷容量を確保しています。
これらの構造的改良によりCG(Conversion Gain)が向上し、低照度環境でもより鮮明でディテールのある画像を得られます。暗所撮影で画像にざらつきが出るノイズも軽減され、ピクセル自体の感度向上によってより多くの光を取り込めるようになります。

ビョン・サンウさん: ユーザーが特に違いを感じるのはHDR性能です。ISOCELL HP5は13bit出力に対応し、より豊かな色表現が可能です。また1:8のCG構造により非常に広いダイナミックレンジを実現し、明部と暗部をよりバランスよく捉えられます。 さらに長時間露光と短時間露光を同時にキャプチャできるため、動く被写体も歪みなく鮮明に撮影できます。

ホン・ソクヨンTL: また、こうした高いHDR性能を「低消費電力」で実現した点も大きな強みです。超高画素センサは一般的に電力消費が大きくなりがちですが、ISOCELL HP5は効率的な電力設計を採用し、シングルフレームHDR 14bitやスタッガードHDRなどさまざまなHDRモードを低消費電力でサポートします。
プレビューモード基準では前世代製品³⁾比で約20%の消費電力削減を達成しました。

従来の構造と DCC 構造を示す比較図で、それぞれ 4 つの PD ユニットと 1 つのレンズが FDTI ブロックに投影されています。
従来の構造と DCC 構造を示す比較図で、それぞれ 4 つの PD ユニットと 1 つのレンズが FDTI ブロックに投影されています。


Q. FDTI、DCC、高性能HDRなど、多くの技術が集約されたISOCELL HP5ですが、開発の過程ではどのような困難があり、どのように乗り越えたのでしょうか?

キム・ジュノさん
: ピクセルサイズが小さくなるほど、その内部に配置される素子や配線のレイアウトが非常に困難になります。限られた空間で最適な配置を実現すること、そしてできるだけ従来と近いプロセスで新しいピクセル構造を完成させることは大きな課題でした。

キム・チャンヒョンTL: ピクセルが小さくなるということは、受光面積が減り性能低下につながります。私たちは最小ピクセルを実現しながら性能低下を最小限に抑えるため、新素材や構造変更などさまざまな技術を試行しなければなりませんました。
予期せぬ問題が発生することも多く、時には初期工程から見直さなければならない場面もありました。多くのチームが協力したからこそ、0.5㎛ピクセルを搭載したISOCELL HP5を完成させ、CESイノベーションアワード受賞という成果につながったのだと思います。

ピクセル開発チームのメンバーが、工場いっぱいの屋内のワークスペースに座り、インタビュー中に笑顔で話しています。
キム・ジュノさん、Pixel開発チーム
ピクセル開発チームのメンバーが、工場いっぱいの屋内のワークスペースに座り、インタビュー中に笑顔で話しています。
キム・ジュノさん、Pixel開発チーム


Q. ピクセルが小さくなるとイメージセンサ全体も小型化されますが、スマートフォンのデザインにはどのような影響がありましたか?

ビョン・サンウさん
: ISOCELL HP5は0.5㎛ピクセルを実現し、1/1.56インチの光学フォーマットに最適化されています。このサイズは従来5,000万画素センサで使用されてきたものですが、HP5は2億画素という超高解像度を保ちながらモジュールをスリム化できました。その結果、スマートフォンの望遠カメラにも超高画素センサを搭載できるようになりました。

ホン・ソクヨンTL: プレミアムスマートフォンではズーム性能が強化されるほどカメラモジュールの大きさが課題になりますが、ISOCELL HP5はモジュールをスリムにできるため、デバイスの薄く洗練されたデザインを保ちながら、高倍率ズーム撮影にも対応できます。

センサーソリューションチームのメンバーは、工場いっぱいの屋内のワークスペースに座り、インタビュー中に手のジェスチャーを使用します。
ビョン・サンウさん、Sensor Solutionチーム
センサーソリューションチームのメンバーは、工場いっぱいの屋内のワークスペースに座り、インタビュー中に手のジェスチャーを使用します。
ビョン・サンウさん、Sensor Solutionチーム


Q. 超小型ピクセル・超高画素のトレンドは今後も続くと思われますが、ISOCELL HP5以降、イメージセンサ技術はどの方向に進化すると思われますか?

ホン・ソクヨンTL
: 小型・高画素センサへの需要は今後も続きます。同時にHDRに対する期待も高まっており、多様なHDR技術の開発と性能向上が進むでしょう。

キム・ジュノさん: モバイル環境でユーザーが体験する課題を解決することが中心になります。暗所ではノイズを減らし、明るい環境ではダイナミックレンジをより広げる必要があります。そのためにはピクセルのさらなる微細化と高解像度化が不可欠で、これらの進化が次世代モバイルイメージングを形作ると考えます。

キム・チャンヒョンTL: 最終的な目標は「人間の目を超えるセンサ」を実現することだと思います。より小さく、より多くのピクセルで、より多くの光を取り込めるイメージセンサの開発を続けていきます。
明暗が混在する環境でも常に鮮明な画像を提供できるセンサの実現——それが限界に挑み続ける私たちの目標です。

グラデーションカラーの長方形ディスプレイで、右側にCES 2026 Innovation Awardsバッジが付いています。
CES イノベーションアワード受賞、業界初の0.5㎛ 超微細ピクセルを採用したモバイルイメージセンサISOCELL HP5
グラデーションカラーの長方形ディスプレイで、右側にCES 2026 Innovation Awardsバッジが付いています。
CES イノベーションアワード受賞、業界初の0.5㎛ 超微細ピクセルを採用したモバイルイメージセンサISOCELL HP5

ISOCELL HP5は、単なる超高画素にとどまらず、スリムなカメラモジュール、優れたHDR性能により日常のスマートフォン撮影体験をより鮮明で快適なものにします。Imaging部門のイノベーションアワード受賞により、その優秀性が証明されました。
ISOCELL HP5は、2026年1月6日から9日までラスベガス・コンベンションセンターで開催されるCESで展示されます。

ISOCELL HP5徹底解剖:0.5㎛ピクセルテクノロジーのすべて


* 掲載されているすべての画像はイメージであり、実際の製品とは異なる場合があります。画像はデジタル処理、修正、または加工されています。
* すべての製品仕様は社内テスト結果に基づくものであり、ユーザーのシステム構成により変動する可能性があります。実際の性能は使用条件や環境によって異なる場合があります。


1) 酸化チタン(Titanium Dioxide)素材で、反射及び吸収効率を改善して光損失を減らす役割をする材料。
2) High Refractive Index Lens、高い屈折率を持ったレンズで、光を集中させてピクセル内光吸収効率を高める。
3) ISOCELL HP2、ISOCELL HP3、ISOCELL HP9との比較基準であり、製品別で節減水準は異なることがある。