すべての人のための5G、次世代スマートフォンの中心にあるLPDDR5 uMCPメモリーソリューション

これまでに比べて5G技術は大衆化が進んできた。 世界における5Gスマートフォンの契約数が2025年までに27億件を超えると見込まれるなか、サムスン電子もミドルエンド/ハイエンドクラスの5Gスマートフォンの需要が増加すると予想している。 特に、今後1、2年でその需要が高まると考えられる。
このような成長局面は、フラッグシップモデルだけでなく、今後は5Gに対応した幅広いデバイスが求められることを意味している。 必要とするすべての人に次世代の体験を提供するためには、メモリーソリューションもそれに合わせて迅速な対応をしなければならない。 特に、市場の需要、ユーザーのニーズ、複数のOSに対応できる高性能なメモリーソリューション製品の開発が必要になる。
サムスン電子は、スマートフォンデバイスに用いられる高性能DRAMとNANDに対する需要も増加すると見ている。 すでに8～12GBのDRAMが適用されたスマートフォンの需要は着実に高まっており、これは2019年における12GBの需要の低さとは対照的である。 128～512GB NANDの需要でも同じような変化が見られ、こうしたNANDの需要は今年から来年にかけて高まると考えられる。 コンパクトでパワフルなスマートフォンデバイスにハイエンドなメモリーを搭載したいというニーズが高まるなかで、新しいイノベーションが生まれている。
5G技術は従来の技術とは異なる、全く新しい機能が求められる。 そのため、半導体技術も革新的な技術開発を通じて様々なデバイスを新しい方法でつなげ、高速データ処理や高い可用性を実現していかなければならない。
2倍優れた性能
スマートフォンに使われる核心的なメモリー技術は、UFS(Universal Flash Storage)と LPDDR(Low-Power DDR)の統合に見ることができる。 この一年でLPDDR5を搭載したUFS3.1を採用するハイエンドスマートフォンの需要が高まり、ミドルエンドクラスの製品でもUFS3.1の採用が増えている。 LPDDR5とUFS3.1の統合は、モバイルDRAMとNANDを単一パッケージとして構成した先進的なuMCPソリューションである。 さらに、この世代のuMCPをミドルエンドスマートフォンに広く適用することで、性能の改善も期待できる。
今世代のLPDDR5 uMCPに採用されたUFS3.1、そしてLPDDR5の性能は、様々な領域で旧世代に比べて改善している。 第6世代のV-NAND 256GB UFS3.1の場合、UFS2.2の12Gbpsから24Gbpsに100%向上した。 また、10ナノクラス(㎚、ナノメートル)12GB LLPDDR5は、6.4Gbpsのデータ速度をサポートし、現在のフラッグシップモデルに搭載されているLPDDR4Xの4.2Gbpsよりも約50%速くなった。 uMCPの性能が著しく向上することで、旧世代に比べてベンチマークスコアも上昇している。

こうした性能を持つソリューションが多くのスマートフォンデバイスに適用できれば、技術的な側面だけでなく、消費者に素晴らしい体験を広げることができるという点で意味がある。 高性能のモバイルDRAMとNANDが一つのパッケージに統合されることで、フラッグシップレベルのスマートフォンの性能をハイエンド/ミドルエンドの製品でも幅広い価格帯で楽しめるようになるからだ。 特に、サムスン電子のLPDDR5 uMCPを使えば、5台以上のカメラや大画面化するディスプレイに加えてAIや5G機能まで備えたスマートフォンの能力を最大限発揮できるようになる。
消費者に最先端の技術を届ける努力は業界でも認められ、サムスン電子のuMCPは当社の他の43製品と共に全米民生技術協会(CTA)の「CES 2021 イノベーションアワード(Innovation Awards)」を受賞した。 世界的に権威のあるCESイノベーションアワードの受賞は、最新の技術力とデザインが総合的に評価されたもので、業界を牽引するSSDやスマートフォンだけでなく、サムスン電子のuMCPも技術面のリーダーシップが高く評価されたといえる。
スマートフォンメモリーソリューションの進化
2017年にハイエンドのスマートフォンに搭載されたuMCPソリューションと共に、スマートフォンの性能は向上してきた。 uMCPは現在一部のデバイスで活用されており、グローバル市場調査会社のカウンターポイント(Counterpoint)社は、読み込みと書き込み機能を同時にサポートするuMCPは消費者に強く支持されていると分析している。 2019年のLPDDR4XとUFS2.2、そして2021年のUFS3.1とLPDDR5へと、uMCPソリューションは発展を続けている。
進化を遂げるなかで性能は最大化し、さらに多くのスマートフォンで4K/6Kの高解像度ゲーミング、そして円滑なマルチタスクが可能になっている。
2023年までに5G機能をサポートするスマートフォンの出荷量は51.4%に達し、4Gの出荷量を上回る見込みである。 スマートフォン業界は急速に発展する5G技術を支えるデバイスを開発する重要な時期にある。そして、uMCPはその変化をリードできる重要なカギとなる。