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サムスン電子、生産する半導体すべてのCO2排出量管理を強化

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サムスン電子は、半導体事業のLCAプロセス(Life Cycle Assessment Process、ライフサイクルアセスメントプロセス)を確立し、世界的な検証専門機関による検証を終えたと発表した。 サムスンが生産するすべての半導体はこのプロセスを通じて、原材料の採取から製品の生産、消費者への配送および使用、廃棄までの全過程のCO2排出量を検証済みの基準に合わせて数値化し、これを基準にしてCO2排出量削減への取り組みをさらに強化していく計画である。 * ライフサイクルアセスメント(LCA, Life Cycle Assessment): 製品またはシステムの全過程(原材料の採取段階から加工、組み立て、輸送、使用、廃棄まで)のエネルギーと資源の使用、それに伴う排出物による大気、水質、土壌への環境負荷を定量化して、これらが環境に及ぼす潜在的な悪影響(炭素排出量など)を特定・評価し、それらを削減または改善する方法を指す。 サムスン電子は、これまでに半導体のライフサイクルアセスメントプロセスの確立に向けて準備を行ってきた。 2022年初旬からライフサイクルアセスメントプロセスの計画がスタートし、国際標準に基づく方法論を完成させ、半導体製品に適用してCO2排出量を算定し、年末に世界有数の認証審査機関DNVを通じて第三者検証を取得した。 * カーボンフットプリントの算定に関する国際標準: ISO14040:2006、ISO14044:2006、ISO14067:2018 第三者検証の取得とは、当社のCO2排出量算定プロセスと算出された結果が信頼でき、かつ国際標準に適合していることを意味する。 プロセスを確立する過程において、サムスン電子が2021年に生産した約900種以上のDRAMとNANDおよび委託生産した顧客企業のすべての製品のCO2排出量を算出し検証した。 この数値はサムスンと顧客企業が半導体製品が環境に与える影響を定量的にモニタリングし、さらに排出量を削減するための基本的な指標として使用できる。サムスン電子は低炭素半導体の開発を加速させて、温室効果ガス排出量を実質ゼロにするネットゼロの達成を目指す。 検証を担当したDNVビジネス・アシュアランスコリア代表取締役のイ・チャンソプ氏は、「DNVは、エネルギーと環境保全分野認証の世界的専門機関としてサムスン電子のライフサイクルアセスメント検証を実施できて嬉しい」とし、「サムスン電子が信頼性のあるライフサイクルアセスメントプロセスの確立を大変嬉しく思うとともに、今後もグローバルリーダーとして持続可能な環境づくりに貢献していきたい」と語った。 サムスンは、今回確立したライフサイクルアセスメントプロセスの範囲をCO2排出量からさらに拡大し、今後は半導体が環境に与える影響を総合的に評価・管理できるシステムを構築していく予定である。