サムスン電子、カーボンフットプリント認証の半導体製品群を拡大

サムスン電子は、メモリーやシステム半導体に加えてLED製品まで「CFP（製品カーボンフットプリント）」認証取得を拡大した。 サムスン電子は、次世代メモリー半導体製品の20種類がカーボントラストから「製品カーボンフットプリント（CFP）」認証を取得し、昨年「カーボンフットプリント」認証を取得したメモリー半導体5種類の後続製品についてもCO2排出量の削減が認められ、「低炭素製品認証」を取得したことを明らかにした。 ※ カーボントラスト（The Carbon Trust）: 2001年にイギリス政府が設立した非営利機関で、CO2排出量削減のための新技術やイノベーションなどに対する支援、情報共有および認証を担当 ※ 製品カーボンフットプリント（CFP）認証： 製品の生産から廃棄までに発生するCO2排出量をカーボンフットプリント制度基準に照らし合わせて算定した製品に対して与えられる認証。 サムスン電子は9月、システム半導体製品の4種類に続き、SODIMM（8GB/16GB）やLPDDR5（8GB/12GB/16GB）など半導体メモリー製品20種類についても「製品カーボンフットプリント」認証を取得した。 また、半導体メモリー製品5種類（HBM2E（8GB）,GDDR6（8Gb）,UFS 3.1（512GB）,Portable SSD T7（1TB）,microSD EVO Select（128GB））は、低炭素製品認証を取得した。 低炭素製品認証は、製品カーボンフットプリント認証を取得した製品またはその後続製品の生産過程で発生するCO2排出量を実際に減少させた際に与えられる認証である。今回5つの製品の生産過程で削減されたCO2排出量を換算すると約68万トンで、これは樹齢30年の松の木約1億本が一年間に吸収するCO2量に相当する。 ※換算基準：5つの製品の各発売日から2021年7月までに販売された製品数を基準とする サムスン電子は旧世代の製品よりもサイズを縮小し、生産性が向上した次世代メモリーチップを使用することで、製品当たりの電力使用量と投入原材料の削減に成功した。また、製品のエネルギー消費効率を高め、一―部の製品の包装資材をプラスチックから紙に変更することで、製品の生産と流通、すべての過程でCO2の発生を最小化した。 この他にも、サムスン電子の電装LEDパッケージ製品であるC-Seriesの4種類（Gen3 3W White,Gen3 3W Amber,Gen2 3W White,Gen2 3W Amber）も業界で初めてULのカーボンフットプリント認証を取得した。 ※UL：世界中の企業や組織が安全、セキュリティ、持続可能性の目標を達成できるように、製品の安全性評価試験や認証をはじめ、環境試験、ヘルスケア認定、教育などの安全、セキュリティ、持続可能性に関するサービスを提供するグローバル安全科学機関。 今回認証を取得した製品は、従来の内燃機関車のCO2排出量低減に貢献するとともに、電力消費の削減と電気自動車バッテリーの長時間使用を可能にする。 また、今後は完成車業界の環境を配慮するトレンドに合わせて、製造過程からCO2排出量が削減できるLED製品群の開発を続けていく計画である。 カーボントラスト認証委員長のヒュー・ジョーンズ（Hugh Jones）氏は、「サムスン電子は近年、半導体の全ての製品群でエコマーク取得を拡大しており、サムスン電子のこうした努力が業界全般に広がり、半導体業界全体が持続可能な方向へ成長することを期待する」と述べた。 UL消費財部門副社長のダグ・ロッカード（Doug Lockard）氏は、「サムスン電子が今回、電装LEDパッケージの4種類のカーボンフットプリント認証を取得したことで、自動車メーカーが環境に優しい製品を選ぶ際により多くの選択肢を与えるきっかけになった」とし、「各製品のCO2排出量を正確に算定するサムスン電子のような企業が増えて、自動車用製品が一層エコフレンドリーになることを期待する」と語った。 サムスン電子のDS部門持続可能な経営事務局チャン・ソンデ専務は、「持続可能な経営のためのサムスン電子の環境に優しい取り組みが世界的に認められつつある」とし、「サムスン電子は、半導体製品の全過程におけるCO2排出量の削減に努め、超格差技術力を超えて環境にやさしい半導体製品開発にこれからも取り組んでいく」と述べた。