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モバイルAP

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サムスン電子は2021年1月21日、性能を大幅に向上したプレミアムモバイルAP(application processor)「Exynos 2100」をリリースし、プレミアムモバイルデバイスの新たな基準を提示していくと明らかにしました。 モバイルAPとは何であり、その役割は何でしょうか。 楽しく学ぶ#半導体勉強会で詳しくご説明します。 モバイルAPのないスマートフォンなんて想像できない?!
スマホの頭脳、モバイルAP
スマホの頭脳、モバイルAP

モバイルAP(application processor)は、「スマートフォンの頭脳」といえます。 各身体器官につながって、考えて命令を出す人間の脳と同様に、スマートフォンの各機能はモバイルAPにつながっています。 デスクトップの中央処理装置(CPU)とモバイルAPは、同じものだと考えられがちです。 しかし、モバイルAPの場合、CPUはもちろん、グラフィックやカメラ、通信など、より様々な機能が1つのチップに盛り込まれている点で違いがあります。 モバイルAPに様々な機能が必要な理由
1つのボンマイルAPに複数の機能が統合されなければならない理由
1つのボンマイルAPに複数の機能が統合されなければならない理由

それでは、爪のように小さなチップ「モバイルAP」に、なぜ様々な機能が必要なのでしょうか。 それは、消費電力のためです。 コンピュータを使用中、電源が常に供給されていたデスクトップでは、消費電力を減らす必要性はありませんでした。しかし、スマートフォンでインターネットをしたり、様々なソフトウェアを使うようになってからは、性能に加えて、電源供給なしでも長時間のコンピューティングが可能な「低消費電力」の重要性が注目されるようになりました。 つまり、様々な機能を1つのチップにまとめることで電力消費を抑え、限られたスマートフォンのボードにスペースを確保して小さなデバイスでも高性能を実現できるようになります。 サムスン電子の「Exynos 2100」も、複雑なマルチタスク環境に適したソリューションを提供するために5GモデムチップをモバイルAPに取り入れました。 このように、モバイルAPに盛り込まれる機能が増えるほど、製品の競争力も高まります。 様々な機能を統合するために、より進歩した工程技術に基づいて作られたチップが1か所に集まると、その分性能が上がるためです。 「Exynos 2100」で把握するモバイルAP
把握するモバイルAP
把握するモバイルAP

モバイルAPの設計構造は、メーカーごとに少しずつ異なりますが、スマートフォンの主要機能は同じように入っています。 それでは、「Exynos 2100」を基準に、モバイルAPの主要機能を見てみましょう。 まず、モバイルAPにもコンピュータの中央処理装置(CPU)と同じ役割を担う中央処理装置(CPU, Central Processing Unit)があります。 OSや様々なアプリケーションを実行するだけでなく、すべてのデータを中央処理するなど、スマートフォンの主要機能を担っています。 5Gモデムは、5GネットワークやLTEなど、様々な通信環境を幅広くサポートします。 プロセッサの中にモデム機能を組み込むことで、モデムチップを別途使用するときに比べて、チップの面積を減らし、電力効率を高めたのが特徴です。 次に、グラフィック処理装置(GPU, Graphics Processing Unit)や画像信号プロセッサ(ISP, Image Signal Processor)、ディスプレイ(Display)、マルチメディア(Multimedia)ブロックは、画像や映像に関する役割を果たしています。 「GPU」は、3Dゲームやグラフィックユーザーインタフェース(UI, User Interface)などグラフィックデータを処理し、「Camera」 エリアはスマートフォンカメラのイメージセンサーで読み込んだ光の情報を写真や動画に仕上げます。 「Video」ブロックは、映像をエンコードまたはデコードして録画、圧縮、または再生する機能を果たし、「Audio」ブロックは入出力されるオーディオ信号を処理します。 最後に、「Display」ブロックは、モバイルデバイスの画面またはテレビ、モニターなど、外部スクリーンに画像と映像信号を送出します。 一方、モバイルAPには、人工知能およびディープラーニングに最適化したニューラルプロセッシングユニット(NPU)とデジタルシグナルプロセッサ(DSP, Digital Signal Processor)も搭載されています。 これらは、迅速で効率なオンデバイス(On-device) AIに活用されます。 人の顔、モノ、声の認識が可能になったのも、NPUとDSPのおかげです。 その他にも、個人情報やセキュリティに関するデータを処理するセキュリティ(Security)ブロックをはじめ、保存装置、センサー、ディスプレイ、コネクティビティ(Wi-Fi)などの機能とプロセッサの接続を手助けするインターフェース(Interface)ブロックもモバイルAP内に実装されています。 これらの機能がどのような役割を果たすのかについて、カメラアプリを例に説明します。 画面上でカメラアプリをタップすると、CPUによりアプリが起動します。 イメージセンサーから入ってきた情報をNPUが解析・判断し、その情報に基づいてISP(Camera)はモノまたは環境に合った最適な設定で高品質の画像を実現します。 AR機能を活用すれば、NPUがモノまたは空間を認識して、GPUが本物のような3D要素を画面に加えることもできます。 写真撮影でよく使われるプレビュー機能は、実はディスプレイブロックと関連があります。 モバイルAPのディスプレイブロックからデータをパネルに送り続けます。 ビデオの場合、マルチメディアブロックにあるコーデックによってスマートフォン内のストレージに保存されます。 また、写真やビデオをSNSにアップしたり、ライブストリーミングをする場合は、モデムによってデータが送出されます。 ここまで、様々な機能を備えた万能チップ「モバイルAP」について見てきました。 サムスン電子は、フラッグシップモバイルAP「Exynos 2100」でお客様に最高のモバイル体験をお届けすることを目指しています。 今後も、モバイルAP市場で革新を続けるサムスン電子にどうぞご期待ください。
誰でも理解できるSemiconductorグループ:すべての核心機能を一度に!-MobileAPについて調べる
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