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NAND型フラッシュメモリの種類

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半導体に関する難しい話をわかりやすく説明する、#半導体勉強会へようこそ。 前回の「#半導体勉強会へようこそ! 第一弾 HDDとSSDの違い」に続き、今回は、不揮発性メモリー「NAND型フラッシュメモリ(NAND Flash Memory)」についてご紹介します。

NAND型フラッシュメモリは、SSD(Solid State Drive)の重要な役割としてデータの保存を担っているので、前回の内容の延長線上で読み進めていただければと思います。 それでは、これからNAND型フラッシュメモリの種類と特徴を比喩で簡単にご説明します。 データが住んでいる部屋、セル(Cell)
데이터와 셀의 상관관계
데이터와 셀의 상관관계

NAND型フラッシュメモリの種類と特性を把握するには、まず保存されるデータと、そのデータの保存場所であるセル(Cell)について理解する必要があります。 データを「人」、セルを「半導体の中の小さな部屋」に置き換えてみます。 このとき、データを保存したという行為は、セルという小さな部屋に、データという人が住むようになったと考えることが可能です。 では、保存されたデータを読み込むプロセスを理解するには、どうすればよいでしょうか。 これは、半導体の中にある小さな部屋に住んでいる人数を数える作業に置き換えれば簡単です。 部屋にいる人数が多いほど、人数の把握に時間がかかります。それと同様に、セルに保存されているデータ量が多いほど、それを読み込む速度もどうしても遅くなってしまいます。 比喩で理解しやすいNAND型フラッシュメモリの種類 それでは、NAND型フラッシュメモリの種類についてご紹介します。 NAND型フラッシュメモリは、データの保存方法によって、SLC(Single Level Cell)、MLC(Multi Level Cell)、TLC(Triple Level cell)、そしてQLC(Quadruple Level Cell)の4種類に分類できます。
SLC와 MLC의 차이
SLC와 MLC의 차이

まず、SLC(Single Level Cell)は、「シングル」という名前のとおり、データが「1」または「0」という形で1つのセルに保存される方式です。 ワンルームにひとり暮らしをするのと同じで、家賃、つまり価格は高くなりますが、空室有無を把握するデータ処理速度は最も速くなります。 MLC(Multi Level Cell)は、ワンルームに仕切りを作って、二人で住むタイプです。 1つのセルに「00、01、10、11」の形で2つのデータが保存されます。部屋に仕切りを作った分、SLCよりは安くなりますが、データ処理速度はSLCより落ちます。
TLC와 QLC의 차이
TLC와 QLC의 차이

TLC(Triple Level Cell)には、1つのセルに3つのデータを、QLC(Quadruple Level Cell)には、1つのセルに4つのデータを保存できます。 TLCとQLCは、大量のデータを保存できますが、1か所に保存されているデータが多いため、データの処理速度はSLCやMLCに比べて遅くなります。 では、ここで問題です! スピードが最も速いSLCが最高性能を持つNAND型フラッシュメモリといえるでしょうか? 結論からいうと、そうではありません。 ユーザーによってSSDの使用目的が異なるからです。 SLCは速いでのすが、データを1つのセルに1つずつ保存するため、大容量化するのが難しく、高価という欠点があります。 一方、QLCは1つのデータを保存していたセルを4等分にしたものなので、理論上はSLCの4分の1の価格になります。 そのため、非常に高性能なSSDを希望する場合は、SLCとMLCのNAND型フラッシュメモリを搭載したSSDをお薦めします。一方、大容量のデータ保存が可能かつ経済的なSSDを希望の場合は、TLCやQLCのNAND型フラッシュメモリを搭載したものをお薦めします。 干渉現象を減らすためのソリューション - 高層マンション:V-NAND サムスン電子は2013年、新たな種類のNAND型フラッシュメモリの量産を開始しました。 いわゆる「3次元V-NAND」と呼ばれるものです。 それでは、V-NANDの定義とその必要性について見てみましょう。 3次元V-NANDも、データを「人」、セルをデータが暮らす「家(ワンルーム)」に置き換えて考えると理解しやすいと思います。
V낸드플래시의 개념 설명
V낸드플래시의 개념 설명
人口密度を上げるために、限られた土地に狭い間隔で家を建てると、騒音などの問題が発生します。 平面構造のNAND型フラッシュメモリも、性能と容量を上げるために、セルのサイズを小さく、間隔を狭くした結果、データ間の干渉現象の度合いが高くなりました。 例えば、他の家でエアコンをつけると、自宅のエアコンが切れてしまったり、隣人がテレビのチャンネルを変えると自宅のテレビに影響が出てしまうようなイメージです。 サムスン電子は、こうした干渉を減らすために、単層密集のセルを高層マンションのように垂直に積み上げる方法を考案しました。 これが、世界初の3次元セル構造「V-NAND」です。 サムスン電子のV-NANDは、2013年に第1世代(24段)をはじめとして、2019年には第6世代(1xx段)まで積み上げることに成功しました。 建物が高層になるほど大勢の人が住むことができますが、普通のエレベーターで最上階に行くには時間がかかるというデメリットもあります。 V-NANDも当初は、階層が高いほどデータの読み込み速度が遅くなるのではないかという懸念がありました。 これに対し、サムスン電子は垂直に積み上げた階層に高速エレベーターの役割を果たす「チャネルホール」という通路を均一に作ることで、NAND型フラッシュメモリの容量だけでなく、速度の問題の解決にも成功しました。 ここまでNAND型フラッシュメモリの種類について見てきましたが、いかがでしたか。 迷ったときは、データは「人」、セルは「データが暮らす家(ワンルーム)」という例えを思い出してください。 それでは、次回の「#半導体勉強会」もお楽しみに!