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NAND型フラッシュメモリのデータ保存方法

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メモリーカード、USB、SSDなどのストレージは、NAND型フラッシュ(NAND Flash)メモリを使用してデータを保存する。 また、NAND型フラッシュメモリのタイプは、データを保存する方法によってSLC、MLC、TLCに分類される。
SLC(Single Level Cell) = 1bit MLC(Multi Level Cell) = 2bit TLC(Triple Level Cell) = 3bit
SLC(Single Level Cell) = 1bit MLC(Multi Level Cell) = 2bit TLC(Triple Level Cell) = 3bit

SLC(Single Level Cell) = 1bit MLC(Multi Level Cell) = 2bit TLC(Triple Level Cell) = 3bit


デジタルデータを区分する最小単位はbitと呼ばれる。 データを保存する1つのセル(Cell)に0と1で区分された1bitの情報を保存するSLC(Single Level Cell)、00、01、10、11で区分された2bitの情報を保存するMLC(Multi Level Cell)、最後に1つのセルに8種類に区分された3bitの情報を保存するTLC(Triple Level Cell)に分けることができる。 同じ工程の場合、セル1つを構成する面積は同じだが、データの保存方法によって保存できるデータ容量とその用途が変わってくる。 例えば、64bitの容量の製品を作る場合、1つのセルに1bitの情報を保存するSLCは64個、2bitの情報を保存するMLCは32個、TLCは22個のセルが必要になる。 SLCは、MLCやTLCに比べて作業が単純なため、一般的にエラーが少なく速度も速いことから、長期間にわたって高い信頼性が求められる自動車や航空機のストレージに主に使用される。 MLCやTLCは、SLCに比べて高速を実現する必要があるため、技術的な難易度が高いが、スペースが小さくなっても同じ容量の製品を作ることができるという利点がある。 つまり、1枚のウェハ(Wafer)に同じ容量を基準とした場合、実際に生産可能なチップ数(Net die)が増えて原価競争力が高くなるということだ。 SLCをはじめ、MLCやTLCは次世代の大規模データセンターやエンタープライズサーバ、PCなど様々な分野で活用され、各応用分野で求められる使用規格に合わせて速度や耐久年数などの保証限度を定めている。