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フッ化水素

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最近、輸出入と関連して、その重要性が再確認された素材があります。 それは、半導体工程において欠かせない「フッ化水素」です。 フッ化水素の定義をはじめ、半導体の製造工程において果たす役割について、ご紹介します。 半導体工程に欠かせないフッ化水素
불화수소1
불화수소1

フッ化水素は水素(H)とフルオロリン(F)からなる化合物です。 水素と結合したフルオロリンは、「フッ素」という名前でも知られている元素です。 反応性がよく、プラスチックやガラスを溶かす性質があります。 フッ化水素の沸点は19.5℃のため、常温(25℃)では気体の状態で存在します。 しかし、温度が非常に低かったり、高い圧力をかけると、簡単に液化させることができます。 フッ化水素は水にも溶けやすい特徴があります。 水に溶けている水溶液は、フッ酸またはフッ化水素酸とも呼ばれます。 半導体工程におけるフッ化水素の役割とは? フッ化水素は、半導体製造工程の中でも「エッチング工程」と「洗浄工程」で使われます。 それでは、各工程での役割の詳細を見てみましょう。
불화수소2
불화수소2

まず、フッ化水素がエッチング工程で果たす役割は、版画に例えてるとわかりやすいです。 版画を写すには、まず木版に絵を彫り、それから絵以外の部分を彫刻刀で削っていきます。 このときの彫刻刀の役割を担うのがフッ化水素です。半導体工程で言うと、ウェハの不要な部分を掻き出す部分に該当します。 フッ化水素は、洗浄工程にも使われます。 半導体は、ごく小さな不純物があるだけでも回路に損傷が起こり、性能が低下するなどの致命的な問題が発生します。 そのため、残留物を洗い流す工程が必要になります。 ここで、洗浄液の役割を担うのがフッ化水素です。 集積度が日増しに高まる半導体工程の特性を考えると、不良率を最小限に抑えるには、超高純度のフッ化水素が必要です。 半導体の性能を左右するフッ化水素。 これまで輸入に依存してきたフッ化水素の国内生産が進んでいます。 半導体技術とともに、半導体工程に使われている材料も発展していることを、どうぞお忘れなく。 関連コンテンツを見る 半導体の製造に使用される純粋な水、「超純水」