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創意工夫、最適化した設計ソリューション、業界パートナーサポートにより、増大する半導体ニーズに対応

この記事は、サムスンファウンドリフォーラム2022の基調講演を基にしたファウンドリービジネスに関して掘り下げたシリーズの一部です。これは最新のファウンドリーソリューションと技術に関する専門家の意見を共有するものです。

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過去20年間にわたって、世界のトランジスタの数は1,000倍を超えて増加してきました。この信じられない成長はさまざまな技術部門でコンビューターの必要性が非常に高まったことに起因します。それはまた半導体産業を大きく成長させ、2021年の市場では6000億ドルまでの最高点に達しました。 しかし、このような新しい需要を満たすには、莫大な量のチップが必要である一方で、さらに重要なのはそれが引き起こしたイノベーションの波で、これによる技術と当社の製品を製造する方法が大きく躍進することに繋がったということです。新製品のチップの性能が向上しサイズが急速に小型化するにつれて、レチクル限界に急速に近づきつつあります。解決策として、サムスンファウンドリーは将来のために進化しながら成長する半導体産業のニーズに応えるために3つの効果的な方法を導入してきました。ゲートオールアラウンド(GAA)技術、マルチダイ統合、シームレス生産用の完璧な設計プラットフォームです。
FinFETのサイズ、性能の限界をGAAにより克服 業界がプレーナ型トランジスタからFinFET (フィンフェット)へと移行した後の数十年間、最近までマルチゲートデバイスはチップ設計の標準としてまだ使用されていました。しかし、FinFETの改良はチャネル幅を決定するフィンの数により理論的な壁にぶつかりました。サイズにおけるこのような制限は性能の限界にもなります。GAAの開発によりその問題は回避されました。積層設計の使用により、GAA技術によりさらに柔軟な応用が可能となりました。これは、FinFETとは異なり、GAAではナノシート自体がチャネル幅を決定し、消費電力、パフォーマンス、エリア(PPA)の改善へのドアを開けるからです。 サムスン電子のGAA工程では様々なサイズの多数のナノシートの配置が利用可能です。たとえば、3nmプロセス用には、NSW1からNSW4までの4種のナノシート幅(NSW)オプションがあります。周波数と電力に関連した使用事例で分類すると、これらの配置にはNSW1とNSW2というオプションの超高密度(UHD)セル、NSW1とNSW3というオプションの高密度(HD)セル、NSW1からNSW4というすべてのオプションがある高性能(HP)セルという配置範囲があります。 PPAの観点からは、ナノシートの幅が増えるごとに周波数が改善し、消費電力が減少します。 NSWの柔軟性に加えて、さらに面積を節約するために直線型セルを可能にすることによる改善がなされたり、実装の流れを改善するための電子設計自動化(EDA)ソリューションをベースとした機械学習が活用されてきました。これらの改善は感動的な結果をいくつかもたらしてきました。 GAAとサムスンファウンドリーのDTCOによる性能と電力の改善により、設計者はニーズに最も適合するどんな設計に対しても、PAAの最適点を簡単にみつけることができます。
ハイパワー設計ソリューション用マルチダイ統合 GAAソリューションに加えて、サムスン電子は2.5Dと3D設計ソリューションも用意してきており、サイズの制限を克服するためにインターポーザ上にマルチダイ統合を可能にしています。 2.5Dソリューションにおいてサムスン電子は、キャパシタンスが1μF/mm2の統合スタックキャパシターと、最大8個の6.4GbpsのスピードのHB3と、HBB (High Bandwidth Bridge)、シリアルD2D (Die to Die)、BOW (Bunch of Wire)のようなさまざまなチップレットIPソリューションに対応できるHPCアプリケーションを使用した、最大1kW HPC用途向けのハイパワー設計ソリューションを提供します。そのうえ、サムスン電子は3nm用にチップレットIPソリューションも現在開発しています。 3D ICソリューションを開発する場合、高密度D2D相互接続と多数のシリコン貫通電極(TSV)の効果を考慮することが重要です。それゆえに、当社は配置されたTSVをまとめることで9TSVバンドルを提供して、キープアウトゾーンに受動素子を設置し、3D-特有SRAMマクロを提供します。 これらの設計ソリューションを用いると、ボトムダイがもっと効率的に設計できます。そして効率的なマルチダイサインオフのためにコーナー圧縮方法論を活用することで、当社はターンアラウンドタイムを削減してきました
エコシステムパートナーとの協業におけるトータルな設計プラットフォーム どのような技術分野においても継続してソリューションを見つけるには、技術の進歩は常に必要です。それには完全なサポートが必要です。このような理由で、サムスンファウンドリーは顧客の高まるニーズに応じてトータルな設計プラットフォームを開発してきました。サムスン電子のトータルな設計プラットフォームは最もよく知られた方法論および工程とパッケージソリューションを組み合わせたIPを組み込んでいます。サムスン電子とともに設計インフラストラクチャを開発する、モバイル、車載、HPC/AIにおける当社のSamsungアドバンストファウンドリエコシステム(SAFE)のパートナーからの協業の知見を、ここでは提供します。サムスン電子の設計プラットフォームの利点はサムスン電子が提供する実世界での強みそのものです。 モバイル用途において、電力と面積を節約するために、当社はカスタマイズしたフリップフロップと0.5V未満までVminが低下するSRAMを供給します。さらに当社はP&Rソリューションを基にした機械学習も同時に提供しています。 車載部門に対しては、当社の適格なIPと設計ソリューションが運転中の故障を防止する安全対策として用意されています。これには、高度なDFTソリューションに加えて周波数、電力、温度をリアルタイムでモニタリングするためのIPなどがあります。実際に、この信頼できる実装により一つの製品で10年間の間1日24時間稼働することが可能でした。 最後に、HPC向けに、サムスン電子は、μLVTセル、UHS SRAM、6.4Gbps HBM3インターフェースなどの高性能インフラストラクチャを提供します。32Gbps D2Dインターフェースの活用により、2個のロジックダイと8個のHBMを実装できます。 SAFEは、当社のオープンなエコシステムに加わる新しいパートナーとともに年々成長してきています。当社は22社のEDAパートナーと、9社のDSPパートナーと、10社のOSATパートナーと9社のクラウドパートナー、そして、現在4,000を超えるIPタイトルを供給する56社のIPパートナーと協業しています。 これはGAAとマルチダイ統合ソリューションの可能性の始まりに過ぎません。サムスン電子のエコシステムパートナーのサポートと共に、サムスンファウンドリーは、半導体産業における高まり続けるニーズに応じる当社の設計インフラストラクチャを拡大することにより、顧客の成功に向けてできる最高の支援を提供するよう懸命に努力を続けていきます。