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[Tech Day 2022] ハイパーデータ:ドリームディスプレイのためのシリコン技術

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ディスプレイ業界は小さな一歩から始まりました。最初のプロジェクターは約150年前に最初に発明されました。現在ではディスプレイは人間の感覚の相手をします。例えば、ニューヨーク市のタイムズスクエアにあるスポーツ画面は、とてもリアル感があり映っているものが実際に目の前にいる感覚になります。最新のVR技術では、メタバースを探索し、どこか他の場所に没入することができます。 LSI製品と技術を統括する上級バイスプレジデントのJaeyoul Lee(副社長)は最近、ディスプレイ技術の進化と、LCDとOLEDがどのようにしてディスプレイを多くのサイズでさまざまな用途に使用可能になるかをプレゼンテーションしました。このプレゼンテーションでは折りたたみ式スマートフォンから壁全体で表示するディスプレイまでが話されました。 「新しい方法でこのようなディスプレイと対話できることがますます増えています。マルチタッチ技術によってジェスチャーを使って反応を引き出します。ディスプレイは生活の一部であるのが当然になりました。ディスプレイにはテレビ、スマートフォン、ARグラスなどの多くの用途があります。加えて、さまざまな顧客にはさまざまなサイズ、解像度、視聴距離のさまざまなニーズがあります」と、Leeは話しました。 これらすべての変数の中で、視聴者が楽しむために没入型ディスプレイ体験で必要なものが4つあります: • 画面がいくら大きくても、画素が「分かって」はいけません。これを確実にするため、画面の解像度をFHDから8Kへと高くしました。 • 自然な動きとスムーズな画面切り替えを表示するため、フレームレートは60Hzから240Hzへ4倍になりました。 • カラーボリュームは1600万色から1億色を超えるまで拡張しました。 • 動的なディスプレイ体験のためにタッチレポートレートは240Hzに達しました。 このようなすべての進化でもまだ、人間の目で見るものと画面に表示されるものにはギャップがあります。このギャップをなくすよう、ディスプレイの改善を続けるためにサムスン電子が焦点を当てる別の分野についてLeeは説明しました。
Four requirements to create Samsung's dream display.
Four requirements to create Samsung's dream display.
サムスン電子のドリームディスプレイ 「ドリームディスプレイ」を作り出すためサムスン電子は16Kディスプレイ解像度、高速でスムーズな再生のための480Hzフレームレート、画像に活気を与えるために4兆を超えるカラーボリューム、遅延を防ぐために480Hz以上の高速タッチレポートレートに焦点を当てました。
Four silicon technologies for Samsung's dream display.
Four silicon technologies for Samsung's dream display.
「このドリームディスプレイを達成するために、まず最先端の半導体技術が必要となりました。これは4つのコア領域にグループ化されます。まず、大量のディスプレイデータの正確で高速な転送のための高速シリアルインターフェース。次に、アナログとデジタルとの高性能データ変換。3番目に、さまざまなユーザー体験を可能にするための高耐久性のタッチ技術。そして最後に、画像の高品質を実現するためのスマートアルゴリズムです」とLeeは説明しました。 高速シリアルインターフェース 技術が進歩し、ディスプレイの解像度とフレームレートが増加すると、必要な動画データの量が著しく増加します。例えば、10ビット色の8K 120Hzを実装するには約120Gbpsのデータ転送が必要となります。 サムスン電子はUSI-TとeRVDSと呼ばれる自社独自インターフェースプロトコルを作成しました。これはテレビ向け4Gbpsインターフェースを業界初で量産したものです。ドリームディスプレイに対する会社の最終目標達成に役立てるため、サムスン電子はインターフェース速度の進化を支援するロードマップを策定しました。 データ変換 動画データはSoCからデジタルで転送されます。その一方、ディスプレイはアナログ形式の電圧と電流信号で映ります。画像品質はディスプレイへのデジタルデータからアナログデータへのデータ変換技術の精度により決定されます。 Leeは次のように語りました。「大型OLEDパネルについてはアナログ電流信号を検知してパネル補正のためにデジタルデータに変換する特殊技術が標準となっています。サムスン電子のディスプレイドライバーICには業界をリードする10ビットデータ変換技術が装備されています。ドリームディスプレイは用途に応じて最大14ビット解像度を持ち、ディスプレイドライバーICでのデータ変換がこれを可能とするための主要技術となっています」 タッチ技術 ゲームなどでの最適なディスプレイ体験のために、ディスプレイは指やペンでのタッチに反応して高速、シームレス、スムーズな画面の切り替えをする必要があります。これには、すぐに応答するタッチ検出技術が必要となります。 「サムスン電子はフレキシブルディスプレイ向けに240Hzを超えるレポートレートの世界初のタッチコントローラーを開発しました。この技術はディスプレイ上でのタッチとアクティブペンの両方をサポートします。サムスン電子にはまた、高S/N比アナログフロントエンド回路に自社のスマートアルゴリズムを組み合わせてタッチ性能を高めた、高反応性タッチ制御ソリューションも存在します。サムスン電子のOLEDドライバーICとタッチ検出技術を自社のディスプレイ技術と組み合わせることでディスプレイが新しい標準に到達することを支援します」とLeeは語りました。 スマートアルゴリズムで画像品質を向上 サムスン電子はスマートアルゴリズムを使用し、ドリームディスプレイ時代に備えた新しいピクチャー品質システムを作成しています。サムスン電子は以下の3つを開発しています: • スーパー解像度技術は低解像度画像を8K以上に変換します。 • ディープカラー再構成は並外れた精度で10億色を超える色を再現します。 • コンテンツ適応エンハンスメントは最適な画像品質と個人専用のユーザー体験を作成します。
Samsung's Smart Algorithm improves image quality.
Samsung's Smart Algorithm improves image quality.
これらアルゴリズムすべてはAI技術と組み合わされ、ドリームディスプレイの理想的なソリューションを構築します。 低消費電力 「サムスン電子は、業界をリードするディスプレイを作り出すための不可欠な4つのコア領域をカバーします。ある1つの機能がこの技術で重要で、これがなければ販売や使用が困難です。それは、低消費電力です。消費電力の削減は常に困難を抱えています。このことはモバイルデバイスについて語るときに特に優先度が高くなります」とLeeは話しました。 フラッグシップスマートフォンの解像度とフレームレートが増加し続けているため、これによってディスプレイ品質が向上しました。これはまた、ディスプレイドライバーICの消費電力増大につながります。幸いなことに、サムスン電子の低電力ソリューションは低電力駆動回路、ライブラリ、プロセス縮小技術によりICの消費電力増大を減らすことに役立ちます。 業界をリードするディスプレイ開発 サムスン電子の低電力技術はドリームディスプレイを自社で達成することに役立ちます。サムスン電子はすでに折りたたみ式スマートフォンのディスプレイ向けに業界初のドライバーICを量産しています。サムスン電子はまたさまざまなモバイル用途のためにタッチIC技術も開発しています。サムスン電子の先進ディスプレイ技術はOLEDオンシリコンやマイクロLEDなどの次世代ディスプレイに導入されます。
Samsung System LSI display solutions of mobile, TV, Lap top, and Tablet.
Samsung System LSI display solutions of mobile, TV, Lap top, and Tablet.
「サムスン電子はディスプレイドライバーIC技術分野のリーダーであり続けます。このポジションを20年以上保持していることを誇りに思っています。次世代ディスプレイのパイオニアとして、サムスン電子はすべての人の夢となるディスプレイの開発に役立てる革新的ソリューションを世界に出し続けていきます」とLeeは最後にまとめました。