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サムスン電子、最適なバーチャルシステム実現のためVMware社と技術協力へ

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サムスン電子半導体日本は、クラウドソフトウェア分野のグローバルリーディングカンパニーであるVMware社との協業を明らかにしました。サムスン電子は、メモリ業界で初めてPCIe Gen5 NVMe SSD製品(PM1743)がVMwareソリューションと共に最適のパフォーマンスを実現することが認められており、これに基づき、ITシステムの顧客に、より向上された価値を提供していく予定です。半導体ニュースルームが詳細をお届けします。 世界最大級のITイベント「VMware Explore」で新しいストレージ技術を披露 8月21日、米ラスベガスで世界規模のITイベントである「VMware Explore 2023」が開催されました。8月24日まで開かれる同イベントでVMware社は自社のSDS(Software Defined Storage)ソリューションであるvSANを公開しました。サムスン電子では最新のvSANソリューションで要求される、設計基準に最適化されたハイパフォーマンスかつ高容量SSD製品を求めるIT顧客に対し、最適な使用環境が提供されることを発表しました。 *SDS(Software Defined Storage):ストレージソフトウェアをハードウェアから分離し、データストレージインフラにさらなる拡張性、柔軟性及び制御力を提供するストレージアーキテクチャ
VMwareクラウドインフラビジネスグループ製品管理及びマーケティング担当上級副社長のJohn Gilmartin氏は、「次世代のAIアプリケーションは、エンタープライズストレージアーキテクチャに関し、新しいニーズを示しています」として、「VMwareとサムスン電子は、さらなる拡張性とパフォーマンスを実現し、大量のデータを高速で処理できるストレージシステムのイノベーションをリードしています。サムスン電子の最新のPCIe Gen5 SSDとvSAN Express Storage Architecture(vSAN ESA)基盤のVMware vSAN 8を組み合わせることで、顧客にAIの可能性を最大限に活用できるシステムを提供していく」ことを明らかにしました。 サムスン電子のメモリ事業部商品企画チーム長のペ・ヨンチョル(副社長)は、「今回のVMware社との緊密な協力を通じメモリソリューションの価値をシステムソリューションへとアップグレードさせるきっかけとなった」として、「サムスン電子はSMRCプラットフォームをベースに業界最高のパートナーと共にメモリソリューションエコシステムを構築し、新しい顧客価値を生み出していく」と述べました。 * SMRC(Samsung Memory Research Center):サムスン電子のメモリ製品を搭載した顧客会社に対して、自社サーバーのハードウェアとソフトウェアの最適の組み合わせを分析してパフォーマンスを評価できるよう、サムスン電子が提供するプラットフォーム VMware社の既存のvSANソリューションは、ストレージシステムを大きくCache TierとCapacity Tierに分けて構成しています。通常、Cache TierにはSSDが使われており、Capacity TierにはHDDが活用されてきました。 * Cache Tier:vSANソリューションを活用したITシステム内でメモリとストレージ間のデータ転送のパフォーマンスを向上させるためにデータを一時保存する場所 * Capacity Tier:vSANソリューションを活用したITシステム内でデータが実際に保存される場所 新しいvSANでは、Cache TierとCapacity Tierの区分をなくし、Single Tier構造に統合したvSAN Express Storage Architectureを採用しました。新しく導入されたSingle TierにはNVMe SSDのみが使用できるため、サムスン電子半導体日本は、このような変化に合わせ、PM1743 SSDを最適化することで、システムのパフォーマンスと容量を同時に改善する共にvSANのメリットを最大化しました。
さらに、サムスン電子は、PM1743製品に対し、VMwareソリューションとの互換性検証を通じて、All Flash Certificationを獲得しました。これは、顧客がVMware vSANソフトウェアとサムスン電子のPM1743 SSDを一緒にストレージシステムに適用した場合、最適のパフォーマンスと効率を期待できることを意味します。 協力に基づくビッグデータ用プラットフォームの最適で、IT顧客に高いシステムパフォーマンスと効率性を提供 一方、サムスン電子半導体日本とVMwareは、サムスン電子のPCIe Gen5 SSDとVMware社のビッグデータ用プラットフォームであるGreenplumを併用した際のパフォーマンスとコスト効率を高めるため、レファレンスデザイン関連の協力を進めてきました。Greenplumとは、オープンソースベースの大規模データの並列処理分析プラットフォームで、高速でありながら容量を柔軟に拡張できるというメリットがあります。Greenplumの革新的なアーキテクチャとサムスン電子の最新のPCIe Gen5 SSDを一緒に活用することで、データの処理量と処理速度、マルチモーダル(multimodal)の分析範囲において限界を再確立できるようになりました。
先端メモリソリューションとグローバル企業との協力に基づき、IT顧客のためのさらなる価値を生み出していくサムスン電子半導体日本の活躍に今後も多くのご関心をお願いいたします。