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より多くの消費者にスマートフォン機能を提供するスタックチップ

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An illustrative image of uMCP set to be the new shining light in mobile memory.
An illustrative image of uMCP set to be the new shining light in mobile memory.
今、スマートフォン業界が注目されるのには二つの理由があります。 まず、フラッグシップモデルはますますハイエンドになり、独立型のカメラ、ストリーミングデバイス、さらにはコンピュータの機能にまで挑戦の範囲を広げています。 一方、ミドルレンジのスマートフォンでは、競争が激しさを増しています。 以前はプレミアムな機能と考えられていたAIや高画質の写真、5G、4K動画などを今では多くの人が使えるようになりました。 スマートフォンは広く浸透し、その製造方法や搭載されたチップの優秀さが性能を左右する時代です。 サムスンの革新的な技術は、スマートフォンをよりスマートでパワフルに、そしてエネルギー効率性を高め、コンパクトにするという激しい競争において重要な武器となっています。 サムスンはuMCP分野の革新をリードした功績が認められ、先日、CESのイノベーションアワードを受賞しました。 そして、4Kや6Kの高解像度ディスプレイなどの最先端機能がスマートフォンに搭載される可能性が出てきました。 今後は最高レベルの性能や機能がミドルレンジモデルにも採用されることでしょう。 uMCPは、二つのチップを積み重ねたメモリーコンボで、DRAM(LPDDR)やNAND(ユニバーサルフラッシュストレージ)を単一パッケージに収めたものです。 トップレベルの半導体企業が製造する場合、自社の構成要素だけでも強力な製品になりますが、uMCPソリューションを取り入れれば、さらにメリットが生まれます。 細かい構造図に依存するスマートフォンなどのデバイスでは、仮想のコンポーネントをペアリングすることで部品を効果的に統合でき、スペースを効率よく活用できます。 uMCPの歩みは、サムスンGalaxy S6にUFSを使用したことから始まりました。 高速の読み出し/書き込みを提供する機能があるため、動画撮影などデータ集約的アプリケーション向けのフラッグシップスマートフォンに多く採用されています。 UFSと低電力DRAMを組み合わせて単一パッケージ化することで、デバイスにほかの構成要素や機能を入れる空間を確保でき、デバイスの小型化にも役立ちます。 これにより、デバイスの活用度を高めることができます。 現在、eMCPはモバイルメモリー分野で最も影響力が大きい製品です。 uMCPと同じく小型の長所を活かして、ミドルレンジのスマートフォンに新機能を追加するうえで重要な役割を果たしました。 ただし、eMCPは読み出しと書き込みを同時にできないのが短所です。 一方、uMCPはこの二つを同時に行うことができます。 eMCPは2014年から広く普及し始め、市場で相当な割合を占めています。 しかし最近、状況が変わりつつあります。 市場動向を分析するカウンターポイント社によると現在、uMCPの勢いが増しており、この傾向が続けば、最終的にeMCPを代替する存在になると見込まれています。 カウンターポイント社は、2023年までにuMCPが市場で占める割合が13%になると予測しています。 新たなソリューション PoPは、携帯電話に使われる従来のメモリー製造方法です。 この構成では、個々の構成要素を積み重ねるのではなく、横に並べて配置します。 PoP構成は、個々のLPDDRやUFSのパフォーマンスを向上させる利点がありますが、PoPのチャネルは4つで、uMCPは2つです。 そのため、PoPは主にフラッグシップモデルに採用されます。 uMCPは、ハイエンドクラス以外の様々なデバイスに効果的なメモリーソリューションです。 性能も持続的に改善されています。 例えば、サムスンの最新ソリューションでは、UFS 3.1ストレージとLP5 DRAMを組み合わせました。 フラッグシップスマートフォンが差別化ポイントを模索する中で、現在、70%がUFS 3.0を採用しています。 UFS 3.1は、12GbpsでGear4、2レーンをサポートしています。 また、Turbo Write機能やJEDEC標準に対応しており、UFS 2.1から大きく進歩しました。 今後、デバイスで最高のROIを追求するスマートフォンメーカーにとって、uMCPは大きなメリットを提供するでしょう。 今はかつてないほどスマートフォンの性能が重視されています。 リソースを多く使用する新機能があらゆるクラスのデバイスに採用され、メーカーはコストやフォームファクタに比べて優れた機能を発揮する方法を模索しています。 uMCPは、最高レベルのスペックを大量生産に導入できるとともに、将来のミドルレンジおよびフラッグシップモデルの両方に興味深い機能を追加できる方法として広く注目されています。