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サムスン電子、業界初の第8世代V-NAND基盤車載用SSDを開発

  • 車載AI機能をサポートする最適化技術を搭載し256GB SSDサンプルを顧客に提供
    • 第8世代V-NANDと5nm基盤のコントローラを搭載し、業界最高速度を実現
    • 高性能SLCモードをサポートし、大容量ファイルへの迅速なアクセスが可能
    • 来年初頭には2TB製品を発売し、車載用大容量SSDの顧客需要に対応

  • 高い信頼性を確保するための各種車載プロセス認証を実施
    • 品質基準であるAEC-Q100に準拠し、サイバーセキュリティ管理体制(CSMS)認証を取得

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サムスン電子、業界初の第8世代V-NANDを採用したPCIe 4.0車載用SSD 「AM9C1」開発完了

* PCIe(Peripheral Component Interconnect Express): 従来のSATA転送速度の限界を克服した高速インターフェース規格

 

サムスン電子は、業界最高速製品の256GBサンプル出荷を開始しました。

本製品は、連続読み出し速度4,400MB/s、書き込み速度400MB/sを提供し、前モデル「AM991」から電力効率が約50%向上し、車載AI機能のサポートに最適化されています。

* 比較対象製品は自社の車載用SSD「AM991」。

* SLCモード(SLC mode):TLCと比較して性能が優れ、 信頼性が高いSLCパーティションを提供し、ユーザーがデータの特性に合わせて設定できます。ただし、SLCに切り替えると容量がTLCの1/3に減少します。

* SLC切り替え時の連続読み出し・書き込み速度はそれぞれ4,700MB/s、1,400MB/sです。

 

本製品は、5nm基盤のコントローラ搭載、ボードレベルの信頼性評価強化、SLCモード機能をサポートしています。

* ボードレベルの信頼性評価:パッケージを実際のボードに搭載し、温度変化(-40〜105℃)により破損が発生するかどうかを検査する信頼性評価。

 

製品をTLCからSLCに切り替えることができます。SLCモードではSSDの連続読み出し・書き込み速度が向上し、車内で大容量ファイルへのアクセスがさらに迅速になります。

* TLC(Triple Level Cell):1つのセルに3ビットのデータを記録できる構造。

 

製品は、車載半導体品質基準であるAEC-Q100 Grade2に対応しており、-40℃から105℃までの広範な温度範囲で安定した性能を保証します。

* AEC-Q100(Automotive Electronic Council): 自動車部品協会が定めた、車載電子部品の信頼性評価手順および基準で、世界的に通用する基準です。Auto Gradeは温度基準により0〜3段階に分かれます。

 

サムスン電子メモリ事業部商品企画チームのチョ・ヒョンドク(常務)は「サムスン電子は、業界をリードするグローバルな自動運転関連メーカーと協力しており、本製品を通じて大容量・高性能製品の需要を満たすことができると自負しています」と述べ、「今後も自動運転やロボットなど、フィジカルAIメモリ技術および関連市場をリードしていきます」と語りました。

* フィジカルAI(Physical AI): ロボット、自動運転など、センサーを通じてシステムが物理的世界を認識し、相互作用するAI。

 

サムスン電子は本製品を年内に量産し、車載用大容量SSDに対する顧客の需要増加に応じて、豊富な製品ラインアップを提供します。

* AM9C1の容量ラインアップ:128GB / 256GB / 512GB / 1TB / 2TB

 

特に、第8世代V-NANDを基盤とした業界最大容量の2TBソリューションを開発中で、来年初めに量産を予定しています。

一方、サムスン電子は車載半導体市場が求める高い信頼性を検証するため、さまざまな「車載用開発および管理プロセス認証」を進めています。

サムスン電子はISO/SAE 21434に基づく車載用サイバーセキュリティ管理体制(CSMS)認証を取得し、今年3月にはUFS 3.1製品でASPICE CL3認証を取得するなど、

車載半導体の技術信頼性と安定性を向上させるために積極的に取り組んでいく予定です。

* ASPICE(Automotive Software Process Improvement and Capability dEtermination):ドイツ自動車工業会(VDA)によって開発・配布される車載用部品製造業者のソフトウェア開発プロセスの信頼性と能力を評価するソフトウェア開発基準。CL(Capability Level)は0〜5段階に分かれ、CL3は組織が体系的なプロセスを構築し、それを効果的に実行できる能力を持つ段階を意味します。

* CSMS(Cyber Security Management System):ISO/SAE 21434に基づく車載産業におけるサイバーセキュリティを強化するための国際基準で、設計から開発、評価、量産段階までのサイバーセキュリティプロセスおよび要求事項をカバーします。

 

サムスン電子メモリ事業部のオ・ファソク(副社長)は「ASPICEおよびISO/SAE 21434認証は、当社技術の信頼性と安定性が対外的に認められた証しです」と述べ、「今後も引き続き安全性と品質を向上させ、顧客に最高のソリューションを提供していきます」と語りました。

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