*Semiconductor Environmental Performance Index
半導体産業は国家経済への貢献度が高い産業で、特にサムスン半導体はすべてのバリューチェーン(Value Chain)で環境成果を持続的に創出しています。
半導体の活用範囲が拡大し、半導体の環境保全性は世界のあらゆる
産業に影響を与えるほど重要になりました。
半導体企業における
環境マネジメントのニーズが多様化する一方で、具体的な環境
マネジメントのガイドラインがなく、多くの半導体
企業が判断に
迷っています。
その理由は、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する 国内外の
複数の評価機関がそれぞれ異なる評価指数と等級基準で企業を
評価しているためです。
専門家は、ESG評価指数が機関ごとに
異なる理由として、ESGの歴史の浅さと学問的基盤のない
評価構造を指摘しています。
サムスン半導体は、産業の特殊性を考慮した環境マネジメントのガイドラインを決定し、これを活かして環境マネジメントを拡大するために、独自のSEPI(Semiconductor Environmental Performance Index)を開発しました。
SEPIは、グローバルな総合会計コンサルティング企業KPMGと協力して開発しました。 サムスン半導体はSEPIを通じて、半導体の専門家や環境認証機関、メディア、そして 顧客にいたるまで、サムスンの半導体に関心を持つ世界中の人々と効率的にコミュニケーションをとりたいと考えています。 また、業界をリードするサムスン半導体がSEPIを通じて 環境経営のノウハウと経験を共有することで、業界の環境経営の拡大に貢献できると期待しています。
それでは、環境インデックスSEPIがどのように決定され、どのように評価され、 またどのように環境活動指数を指標化するのか、見てみましょう。
SEPIの信頼性を確保するために、サムスン電子はSEPI検討委員会を 設立しました。 学界、産業界、認証機関など分野別の専門家5名で構成された 検討委員会は、半導体産業の特性を考慮し、環境経営成果指標であるSEPIの 詳細項目および評価基準などの適合性を確認します。
半導体産業における環境マネジメントの必要性に対して業界全体の認識の変化が 求められる現在、検討委員会はSEPIが指標を越えて半導体業界の新たなスタートになると期待しています。 その理由は、SEPIが企業の綿密で体系的な内部評価を 可能にし、企業はSEPIを通じて政府や消費者といった利害関係者と正確で効率的なコミュニケーションがとれるようになるためです。 さらに詳しいSEPIの役割と意味については、 業界の専門家であるユ・スンジク淑明女子大学気候環境融合専攻教授、アン・ビョンオク湖西大学融合科学技術学科教授、チョン・ヒョンソクULコリアサステナブル事業部チーム長、アン・ギヒョン韓国半導体産業協会専務、キム・ジョンナムサムジョンKPMG ESG & Strategy 常務の 話を通じてお伝えします。
「SEPIは環境経営の方向性をアン・ビョンオク、湖西大学融合工学科教授
提示し、規制や評判などの
外部リスク対応に重要な
役割を担うことができます。」
「国が気候変動やユ・スンジク、淑明女子大学気候環境融合学科教授
カーボンニュートラルで
強力な対策を推進している中、
半導体企業はSEPIを通じて
自社の取り組みを体系的に
管理し、改善点を見つける
ことができます。」
「韓国の半導体産業が急速にアン・ギヒョン、半導体産業協会専務
成長できた原動力の1つは、
優れた制度とシステムの
ベンチマークです。 SEPIは、
環境管理に困難を抱えている
多くの企業が経営活動の
リスクを下げるために活用できる
良い指標です。」
「SEPIは、一歩進んだチョン・ヒョンソク、UL Koreaチーム長
環境経営のマイルストーンです。
半導体産業の特性に合った
客観的で総合的な指標として
発展してほしいと思います。」
「世界の様々な機関が企業のキム・ジョンナム、サムジョンKPMG ESG & Strategy常務
環境パフォーマンスを
評価している現在、
企業が独自に環境パフォーマンス
指標を開発したことは意義深
いことだと思います。
サムスン電子のSEPIは、
同業種はもちろん、
異業種でもベンチマークできる
良い事例になります。」
サムスン半導体が協力会社など様々な利害関係者とともに地球を 生かすためにどのような取り組みを行っているのか、より明確に コミュニケーションでき嬉しく思います。 さらに、サムスン電子だけでなく、 半導体業界もSEPIを活用して環境経営を拡大し、 環境に配慮した成長を続けることを楽しみにしています。
5つの開発原則の1番目は、環境経営に関して全領域を評価するもので、管理システムとすべてのバリューチェーンの環境成果を評価します。 2番目は、主な環境要素である温室効果ガス、水、廃棄物、化学物質を重点的に評価します。 3番目は、半導体産業の クリーンテック(Clean Tech)の貢献度、つまり低消費電力・高性能半導体を供給するための取り組みを評価します。 4番目は、半導体の特性を 反映したもので、技術水準とPFC排出量の現状などを扱います。 最後の5番目の開発原則は、年間の開示資料を活用するものです。 SEPIは、サステナビリティ報告書や事業報告書などの開示資料をもとに、綿密な調査や分析、評価を行います。
利用者の環境の便益
(5%)
⑥ 製品の環境保全性(5%) 環境に優しい製品認証
低消費電力・高性能半導体の温室効果ガス削減効果
評価対象は、大きく2つに分けられます。 半導体の生産前・生産中・使用段階で発生する主な環境経営状況と、高性能・低電力半導体の生産能力です。 SEPIは、これら2つの対象について開示資料と専門機関の情報を活用して評価し、指標別に設定した加重値(得点)に従ってスコアをつけます。
評価指標のカテゴリーは、半導体の環境への貢献、協力会社の環境管理、事業所の環境成果、利用者の環境便益の4つです。 慎重に評価するために、4つのカテゴリーはさらに6つの項目と32の指標に細分化されます。 また、加重値を表記する際にカテゴリー別に占める割合が 重要度によって異なり、4つのカテゴリーのうち「利用者の環境便益」は加点指標として使用します。 加点は、使用段階で製品の環境への効果に関する情報を提供した企業にのみ与えられます。 サムスン電子は、サムスン半導体の使用段階における環境効果の基準を設定し、成果を 開示するなど活動を強化していきます。
定量指標 (計21指標) |
定性指標 (計11指標) |
|
---|---|---|
評価方法 |
相対評価 |
絶対評価 |
評価ランク |
最高~最低値を出した後、 |
指標別に5つのランクで区 |
評価原則 |
20%単位で区分し、 |
単なる情報提供にとどまらず、 |
Peer |
温室効果ガスの総排出量 |
パーセント |
スコア |
---|---|---|---|
A企業 |
300 |
15% |
5点 |
B企業 |
350 |
18% |
|
C企業 |
500 |
25% |
4点 |
D企業 |
550 |
28% |
|
E企業 |
900 |
45% |
3点 |
F企業 |
1,100 |
55% |
|
G企業 |
1,300 |
65% |
2点 |
H企業 |
1,500 |
75% |
|
I企業 |
1,850 |
93% |
1点 |
Company J |
2,000 |
100% |
基準 |
スコア |
A企業 |
B企業 |
C企業 |
---|---|---|---|---|
中長期および中間目標の提示 |
5 点 |
O |
- |
- |
中長期および中間目標の提示 |
4 点 |
- |
O |
- |
中長期目標のみを提示 |
3 点 |
- |
- |
- |
中長期目標のみを提示 |
2 点 |
- |
- |
O |
定性的な目標のみを提示 |
1 点 |
- |
- |
- |
*パリ協定の温室効果ガス目標: 産業化前の水準に比べて、地球の平均温度の上昇を2℃未満に抑えるとともに1.5℃に抑える努力を継続する
32の評価指標は定量と定性に分かれており、指標別に5点尺度でスコア付けします。